全身ハイブランドで固めている表参道勤めのOLも、いつ田舎に戻るかと悩んでいたりするものです。とくに独身だったり、バツが付いたばかりだったりすると余計にね。
3月末で退職をする人の多さにびっくりしました。聞けば田舎に帰るとのこと。せっかくの転機のはずなのに、表情が晴れない退職者を見て、色々と考えてしまいましたよ。正直、彼女たちに直接、なぜ今田舎に帰る決心をしたのかと聞きたい気持ちでいっぱいだったけれど、さすがに聞けなかったなぁ。でも、もうだいぶ前からその苦悩は見え隠れしていたんですけどね。
東日本大震災後の婚活ブーム
東日本大震災が起こって、直後に結婚をする人が多かったですよね。都内でも婚活パーティーが盛んになったり、結婚相談所が繁盛したりして、ちょっとしたブームに。でもね、みんながみんな、結婚できたわけじゃないし、結婚が成功だったわけじゃない。震災直後はそれまで抱いていた夢から覚めて現実をみる時期だったけれど、今はその時期も過ぎて現実の先が見えてしまった感じ。
最高に有り難い田舎の両親の存在
困難に直面してボロボロになったり、生きていくために泥をかぶったり、生き残るために最低な人間になったりで、自分が何者なのかわからなくなることもあるけれど、どんな自分になってしまっても、受け入れてくれる人がいるんだよね。田舎の両親の存在って最高に有り難い。最近は、両親に会うために月に1回以上は田舎に戻るっていう人が増えていて、そうなるとだんだんと都会にいる意味がぼやけてくるみたい。そして、親はいつまでも生きているわけじゃないと再認識した瞬間、仕事を辞めて田舎に戻る自分をイメージしちゃうのよね。
私自身が感じるのは、震災前と震災後では夢の幅が全く違うのよね。前は、両親のことなんて考えずに大きな夢をみることができたけれど、今は両親のことを考えずに夢をみることができない。両親はまだ60代だし、私が大きく飛躍するとしたら、今がラストチャンスかもしれないのにね。難しいものです。